御依頼された楽器の製作過程を御覧出来るページです。
工房を訪ねられない方にも御注文された楽器の製作一部始終をお見せしたいと企画しました。日々出来上がって行く様子をぜひ御覧下さい。
今回はY様に御依頼された楽器を中心に掲載しております。
01月17日
口輪ロセッタを加工中、こう見えて工程が複雑なのです。ドットパターンのモザイクではなく、箱根細工と同様の、木組みで製作。加工精度が求められますが、出来上がりが主に木口面を使い点描のドットパターンよりもシャープに仕上がります。
01月23日
出来上がった2つのパターンを試しに置いてつなげてみる。写真では良くわかりませんが、木口のラインと板目が出ているラインが交差し、編み込まれて繋がっていきます。午後からはひどい雪の為、雪掻きに追われる。工房は陸の孤島になりました。
01月31日
ロセッタ周囲の飾りが出来上がりました。今日は寒い日でした。工房では2台ストーブを焚いてますが身体の芯から冷えました。
01月17日
側板の厚みだしをしています。2枚刃の鉋、立ち台鉋、スクレーパーを使ってカリパスで測りながらの作業です。スクレーパーを使用時に出る摩擦熱と削り台などのささくれから手を保護する為革手袋を使ってます。明日は側板を曲げる予定です。
02月01日
側板をヒーター熱で曲げ加工しました。やっとギターらしい形が見え始めました。
02月06日
側板に裏板との接合部分のライニングを接着後、加工しました。材料はトーレスにならって松材を使用。
02月16日
ロセッタの内側の部分の組み込み。残りは外周の飾りです。
02月22日
裏板の厚みだしと仕上げ。 鉋、台直し鉋、スクレーパーでカリパスで計測しながら削ります。下の写真はセンター飾りのカンナ屑の接写。
03月03日
表板、裏板及び側板の加工は終わっていますが、現在その他様々な部材を加工中。
03月23日
表面板とネックを接合後、組み立て台座に乗せ側板を組み合わせる段階です。ネックと側板はロマニリョスの方式であるスロット方式を採用しました。側板を楔で固定する事で側板の割れを防ぐと同時に、遊びがなく正確に取り付けれれます。アリ継ぎ式以上にスペイン棹方式は強度があるのですが、さらに楔で固定してしまうこの方式は理想的です。
03月23日
表面板と側板を松の単体ブロック(ペオーネス)で膠接着。
03月24日
裏板のトランスバーを接着後、裏板を接着。裏板の接着は紐で巻きます。
02月06日
縁巻き(バインディング)を巻きました。ロープで巻く方法は表面板側左右、裏板側左右の合計4工程で接着するので手間がかかります。グラナダのアントニオ・マリーン師はこの工程を紐巻で一度でこなした伝説があります。
04月03日
指板の加工中です。表面板と指板の接点付近で表面板の割れが起きやすいのですが、これは指板材の黒檀と表面板材の松あるいは杉の乾燥・膨張の収縮率のちがいから起こる故障です。表面板に接する指板の裏側に収縮を押さえる為に木目方向を変えた黒檀を埋め込んでいます。これはハウザーやオーストリアの製作者の一部に取り入れられている方法です。
04月07日
ネックの形状削り出しとその間にヘッドに入れる象嵌を製作しています。ここからどのような細工になるかお楽しみに。
04月17日
駒接着しました。スペイン式にロープを使用して膠で接着します。このロープはマリーン師からいただきました。太さもちょうど良く、蜜ロウでかためられていて食いつき感、伸びがあります。現在多くの工房では金属性のクランプが使用されますが、片側をサウンドホールから挿入して上部で締めるのですが、クランプを3本使いクランプの自重から歪みがでて接着されるので理想的ではないでしょう。もっともトルナボス装着の場合ロープでしか接着出来ません。
05月28日
久しぶりの更新です。セラックニス塗装の最終仕上げ中。手に持っているタンポでアルコールに溶かしたセラックを塗り込みます。合成塗料のようにガン吹きでなく手作業で塗装するので、熟練と時間が必要。